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風邪気味とアートな一日

 目が覚めた瞬間、「あ、風邪だ」と思った。いやな寒気と疲労感、昨晩いつもより早く床に就いたにも関わらず、ほとんど寝た気がしないのだ。こんなとき、ぼくはいつもスポーツドリンクを大量に飲むようにしている。たくさん飲んでたくさん出して、さらにお風呂に入って汗を流す。すると、気分もよくなって大体1日そこらで治ってしまう。今日は出かける予定があったのでちょっと迷ったが、さっさとご飯を食べてお風呂で温まって、やはり出かけることにした。
 最初に向かったのは武蔵小山駅。コレクションハウスビルという所でフリーマーケットが開催されるらしく、以前個展を見に行った、さちこさんという絵描きの方が出品されるということで、気になったのだ。ビルはとても特徴的な外観をしていた。西洋と退廃的なサイバーパンクを折衷したような、一歩間違えれば廃墟にも見えそうな感じである。店内にはブースが狭しと並び、それぞれ怪しげな品物が並んでおり、興味をそそられた。全部で7ブースくらいあり、一つ一つゆっくりと眺めていった。さちこさんのブースへ行き会釈を交わすと、なんとぼくが以前個展に行ったことを覚えていてくれた。そのまま少々会話をして、ポストカードを買って、コレクションハウスビルを後にした。
 次に向かったのは有楽町のスパンアートギャラリー。昨日から清水真理さんという人形作家の個展が開かれていたのだ。「アリス」をモチーフにしたと思われる作品が多数並び、どことなくダークさの漂う大人びたメルヘン世界を堪能できる、素晴らしい展示だった。扉をくぐった瞬間から構築された世界観に圧倒され、まるで別世界に足を踏み入れたような気分に陥り、帰るのが本当に惜しかった。人形を直に見ることは今まであまりなかったため、これから更に機会を増やしていきたいと思った。
 有楽町で美術館を検索すると、出光美術館という所が引っ掛かった。近くにあるそうなので行くと、書の展示が行われていた。興味は全くなかったが、係員の方に案内され後に引けなくなりチケット買ってしまい、一通り見てもなんだかよく分からなかった。
 帰宅してすぐにこれを書いている。風邪の影響か非常に眠い。なので、買ってきたポストカードと画集に想いを寄せながら布団に入ることにする。